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STD用語集/性感染症にまつわる語句

STD用語集「あ行」

胃腸炎
(いちょうえん)
感染症や化学物質の摂取などにより胃腸が炎症を起こし、下痢・腹痛・悪心・嘔吐・発熱などの症状を呈する病気の総称。
陰核 (いんかく)クリトリスとも呼ばれる、女性の外陰部と小陰唇の前部にある小突起。
陰茎 (いんけい)男性の外部生殖器の一部。海綿体からなり、表面は皮膚で包まれており、中を尿道が通る。ペニス。
陰茎体部
(いんけいたいぶ)
陰茎の亀頭を除く胴体部分。
咽頭 (いんとう)鼻と口の奥から食道・気管へとつながる部分。鼻側から、上咽頭・中咽頭・下咽頭の3つからなり、呼吸・嚥下(えんげ)・発声などの作用をする。
咽頭炎
(いんとうえん)
竹の子の皮を剥ぐように、少しずつ料金を取られること。ボッタクリの手口の一つ。
陰嚢 (いんのう)陰茎の付け根にあり、精巣(睾丸)および精巣上体(副睾丸)を入れている袋状のもの。
会陰 (えいん)女性では肛門と外陰部の間の部分。男性では肛門と陰嚢の間の部分。

STD用語集「か行」

外陰部
(がいいんぶ)
生殖器のうち体表に現れているもの。女性では、大陰唇・小陰唇・陰核・腟前庭・処女膜、男性では陰茎と陰嚢のこと。
潰瘍 (かいよう)皮膚・粘膜などの表面が炎症をおこして崩れ落ち、内部の組織まで傷が及ぶこと。
カリ (かり)陰茎と亀頭の間にあるくびれた部分の俗称。
肝周囲炎
(かんしゅういえん)
肝臓を包む皮膜にクラミジアなどの病原体が感染して炎症をおこし、発熱や腹痛を伴う。女性生殖器から卵管へと侵入した病原体により、骨盤内感染が起こり、さらにその感染が肝臓の皮膜まで広がることにより起こる。
冠状溝
(かんじょうこう)
陰茎と亀頭の間にあるくびれた部分。俗称:カリ。
肝臓 (かんぞう)右上腹部にある暗赤色の内臓器官。人体で最大の臓器であり、胆汁の生成、糖・たんぱく質・脂質・ホルモンの代謝、有害物質の解毒、血液の貯蔵などの働きをする。内部環境の維持に大きな役割を果たしている。
亀頭 (きとう)男性の陰茎の先端部を指す。先端には尿道口がある。皮膚は薄く、皮膚の下には尿道海綿体がある。
クリトリス女性の外陰部、小陰唇の前部にある小突起。
口腔がん
(こうくうがん)
口の中、つまり唇、舌、頬粘膜、歯ぐき、唾液腺にできるがんの総称。日本国内では、口腔がんの大部分が舌がんで、口底がん・歯肉がんなどもみられる。
抗体 (こうたい)体内に異物(ウイルス・細菌・毒素などの抗原)が入り込んだとき、それらに対応して生成され、その抗原に対してのみ反応するたんぱく質のこと。
肛門 (こうもん)消化器官の末端に位置し、直腸から体外への開口部。大便を排泄する箇所。
骨髄 (こつずい)骨の中の海綿状の空間。骨髄は血液細胞の製造工場のようなところであり、ここにある一連の細胞群が分裂増殖して、血液細胞、すなわち赤血球・白血球・血小板になっていく。
骨盤 (こつばん)腰の部分にあり、左右一対の寛骨と、仙骨・尾骨で構成される骨。鉢状の大骨盤・円筒状の小骨盤に分かれ、小骨盤は子宮・卵巣・直腸・前立腺を保護する。女性の方が男性に比べて広く浅い。
骨盤腹膜炎
(こつばんふくまくえん)
何らかの病原菌に感染することにより、卵管や卵巣が炎症を起こし、骨盤内の子宮・卵巣・卵管などをおおっている骨盤腹膜にまで広がる炎症のこと。主な症状は、40度近い高熱、下腹部の激痛、吐き気、嘔吐、悪寒など。大腸菌、ブドウ球菌、淋菌、クラミジアなどの感染によって起こる。

STD用語集「さ行」

                                                              
子宮頸管
(しきゅうけいかん)
子宮の下部三分の一ほどの、円柱状になっている部分。女性性器の中でも感染を受けやすい部分。
子宮頸がん
(しきゅうけいがん)
子宮の入口部分にできるがん。悪性型ヒトパピローマウイルス (HPV) の持続感染が原因となる。感染してもすぐに発症するわけではなく、免疫力により排除されたり、自然消滅する場合も多くある。ワクチン接種や、定期的な子宮頸がん検診によって防ぐことができる。
子宮頸管炎
(しきゅうけいかんえん)
何らかの病原菌が、子宮頸管に感染して炎症をおこす病気。大腸菌、ブドウ球菌、淋菌、クラミジアなどの感染によって起こる。
子宮口 (しきゅうこう)子宮の入口部分。
子宮外妊娠
(しきゅうがいにんしん)
受精卵が、子宮の中以外の場所に着床して発育すること。最も多いのが卵管妊娠であり、クラミジアや淋菌、妊娠中絶などで、卵管やその周囲に炎症が起こることが原因となる。初期はふつうの妊娠と同じだが、ある時期になると、卵管の壁の破裂や、妊娠組織の卵管内からの流出により、激しい下腹痛とともに多量の出血が起こる。
絨毛膜羊膜炎
(じゅうもうまくようまくえん)
子宮をおおう絨毛膜と羊膜に炎症をおこすこと。ほとんどの場合、「腟炎→子宮頸管炎→絨毛膜羊膜炎」という上行性感染により発症する。早産の原因となる。
小陰唇
(しょういんしん)
女性器の一部で、陰核から腟口まで伸びる左右対称のヒダ状の薄い肉びら。平常時は、左右の小陰唇が閉じて尿道口や腟を守っている。
消化管
(しょうかかん)
摂取した食物を消化し、栄養素を吸収、排泄まで行なう器官。口腔→咽頭→食道→胃→小腸→大腸→肛門となる。
処女膜
(しょじょまく)
腟口のすぐ内側にあるフリルのような粘膜のひだのこと。
神経節
(しんけいせつ)
末梢神経の途中で、神経細胞と神経繊維とが集まり、太くふくらんだ部分。 興奮の伝わり方を調節する。
ステロイド剤
(すてろいどざい)
別名副腎皮質ホルモン剤と呼ばれる薬。強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を目的として用いられる。副作用が強くあらわれることもある薬。
精巣 (せいそう)精子と男性ホルモンをつくる器官。陰嚢の中に左右に分かれて収まり、睾丸とも呼ばれる。精子をつくる機能を持つ精細管のほか、間質組織、導管系で構成される。
精巣上体
(せいそうじょうたい)
精巣から精子を精管へと運ぶ、屈曲した細い管。精巣の上端にかぶさるようにある頭部から、精巣の後部の細長い体部・尾部から成る。精子の輸送のほか、精子を貯蔵し成熟させる働きもある。副睾丸とも呼ばれる。
精巣上体炎
(せいそうじょうたいえん)
精巣上体に細菌が侵入し、発熱・局所の肥大・痛みなどの症状がでる。大腸菌などの雑菌によって起きる場合と、性感染症としてクラミジア尿道炎などに合併して起きる場合がある。
精嚢 (せいのう)男性の膀胱の底部後方に左右一対ある袋状の器官。淡黄色を帯びたアルカリ性の粘液を分泌して内部にたくわえており、射精の際、前立腺の分泌物とともに精液として排出される。
前立腺
(ぜんりつせん)
膀胱の真下で尿道を取り囲むようにあり、精嚢が隣接している栗の実状の器官。精液の一部となる、アルカリ性の乳白色の前立腺液を分泌する。
前立腺炎
(ぜんりつせんえん)
前立腺の炎症。尿道から侵入した細菌が前立腺にも感染し、発熱とともに前立腺が大きく腫れ、排尿困難、残尿感、頻尿、排尿時痛などの症状が出る。急性型と慢性型に大別される。

STD用語集「た行」

大陰唇
(だいいんしん)
女性の外陰部にある、脂肪組織を多く含む左右一対のヒダ。内部にある生殖器と尿道口を保護する役割を持つ。
大小陰唇
(だいしょういんしん)
大陰唇と小陰唇をあわせた呼び名。大陰唇は腟前庭を両側より囲む左右対称の皮膚のヒダ、小陰唇は大陰唇の内側にある左右対称のヒダ。
大腿部
(だいたいぶ)
脚の付け根から膝までの部分。ふともも。
胎盤 (たいばん)妊娠の際、母体の子宮の内壁と胎児の臍帯の間にできる円盤状の器官。海綿状の組織で、母体から胎児へ酸素や栄養を送り、老廃物や二酸化炭素を送り返す機能を持つ。
腟 (ちつ)女性生殖器の一部。外陰部から子宮頸部までの間に連なる筋肉の管。性交の際は陰茎を受け入れ、分娩時は胎児を子宮から母体外へと運んでいく産道となる。
腟前庭
(ちつぜんてい)
陰核から腟口までの小陰唇に囲まれた部分。陰核側から尿道口、腟口があり、腟口の周囲に前庭腺(バルトリン腺)がある。血管と神経を多く含み、刺激・興奮により充血する。
直腸粘膜
(ちょくちょうねんまく)
直腸(消化管のうち、大腸のS状結腸に続く最終部分。下端が肛門)の粘膜。
臀部 (でんぶ)尻(しり)の部分。
糖尿病
(とうにょうびょう)
血糖を下げるインスリンの不足により、高血糖が慢性的に続く病気。自己免疫異常により起こるI型糖尿病と肥満や栄養過剰摂取によって起こるII型糖尿病、妊娠や他の病気によって一時的に起こる二次性の糖尿病に分類される。網膜症、腎症、神経障害の三大合併症のほか、動脈硬化症などのさまざまな合併症を発症する。

STD用語集「な行」

尿道 (にょうどう)尿を膀胱から体外に排出するための管。女性の尿道は、男性に比べて太く短い。男性の場合、陰茎を通り精管と合流するため、生殖器でもある。
尿道炎
(にょうどうえん)
尿道内にクラミジアや淋菌、その他の細菌などが侵入することにより発症する。尿道に炎症がおこり、赤くなったり、痛んだり、膿が出たりする。
脳炎 (のうえん)脳の炎症性疾患の総称。高熱、意識障害、痙攣などの症状をともない、麻痺などの後遺症が残る場合もある。代表的なものには、ウイルスの感染による日本脳炎や、ヘルペス・風疹(ふうしん)などのあとにおこる脳炎などがある。

STD用語集「は行」

肺 (はい)胸部にある一対の臓器で、空気呼吸を行うための器官。内部は、無数の肺胞となっており、肺胞を取り囲む毛細血管との間で吸気からの酸素と二酸化炭素のガス交換が行われる。
肺炎 (はいえん)肺の炎症性疾患の総称。肺炎は細菌やウイルスなどの感染が原因で起こるのが通常であるが、放射線療法やアレルギー、吸引された物質による肺組織への刺激などが原因となることもある。主な症状として、発熱、咳、痰、呼吸困難が挙げられる。
脾臓 (ひぞう)左上腹部、胃の外側から裏側にあるリンパ系の臓器。リンパ球の生成による免疫機能や、血液の貯蔵、古くなった赤血球の破壊などの働きがある。
日和見感染症
(ひよりみかんせんしょう)
抵抗力が弱まったため、普通は病原性を示さない菌による感染が起こること。
腹腔 (ふくくう)腹部の内腔で、横隔膜より下部を指す。肝臓・胃・腸・脾臓などが収容されているところ。
不妊症 (ふにんしょう)正常な性生活を継続しながら、一定期間を経過しても妊娠しない状態。男性側の原因としては、精子減少症・無精子症などがあり、女性側の原因としては、子宮筋腫・子宮内膜症などの子宮因子や、卵管の通過障害などの卵管因子、内分泌排卵因子などがある。
扁桃腺炎
(へんとうせんえん)
口蓋扁桃の炎症のこと。一般的には、溶血連鎖球菌や黄色ブドウ球菌などの常在菌が、風邪や過労、喉の乾燥時などに増殖し、扁桃に炎症がおきる。発熱と喉の痛みを生じる。クラミジアや淋菌などでも起こることがある。
包茎 (ほうけい)成人の陰茎の亀頭が勃起時にも包皮に覆われて、露出不可能な状態。
膀胱 (ぼうこう)骨盤内にあり、腎臓から送られてくる尿を一時的にたくわえておく袋状の器官。男性では直腸の前、女性では子宮・腟の前にある。
包皮 (ほうひ)陰茎・陰核の亀頭部を覆う伸び縮みしやすい皮膚。男性の場合、亀頭以外の陰茎の皮膚は、陰茎内部の組織とくっついていないため、容易に前後に移動することができる。
包皮小帯
(ほうひしょうたい)
陰茎の亀頭の裏側と包皮との間をつないでいる筋(すじ)状の組織で、陰茎小帯とも呼ばれる。

STD用語集「ま行」

無精子症
(むせいししょう)
精液中に精子がまったく含まれていない状態。男性側の不妊の原因のひとつ。
網膜炎
(もうまくえん)
網膜の炎症の総称。網膜に出血、混濁などを生じ、視力障害があらわれる。腎炎性網膜炎、糖尿病性網膜炎のような全身性の疾患と併発するもののほか、サイトメガロウイルス網膜炎のようなウイルス感染によるものなどがある。

STD用語集「ら行」

卵管炎
(らんかんえん)
卵管の細菌感染などにより炎症を起こした状態。クラミジアや淋菌などの感染によって子宮頸管炎が起こり、感染が徐々に子宮の中に広がり、卵管まで炎症がおこるケースが多く、子宮卵管炎と呼ばれることもある。卵管は、卵巣から受精卵を子宮まで運ぶ通路の役割を担っているので、卵管炎を起こすと不妊の原因となりやすい。
リンパ節
(りんぱせつ)
全身にはりめぐらされているリンパ管の所々に存在する、粟粒大や大豆大の膨らみ。内部には、リンパ球やマクロファージが充満し、異物や細菌をすくいあげるフィルターのような機能や、リンパ球・抗体を作り出す機能を持つ。

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